米沢発 山形おきたま伝統野菜 うこぎ博物館

うこぎと米沢

うこぎ

 米沢やその周辺では古くから新芽や新梢を食用とする習慣があります。

 米沢でうこぎの垣根が始まった時期は、上杉家の米沢移封に伴い、執政として米沢城下を整備し、現在の城下町米沢の基盤を築いた直江兼続(1560~1619)の時代といわれています。その後、米沢藩九代藩主上杉鷹山(1751~1822)の時代になると飢餓が多く、そのための救荒食品として植栽を奨励したと語り継がれています。鷹山時代に発刊された「飯ろう集(はんろうしゅう)」(1783)にうこぎの記載があり、「ウコギ 気味辛温無毒、葉を用ゆなり、いずれも差合なし」「ウコギの根常ならざるかてにあたるときは、ウコギの根をねを生なら八五匁程水三盃入れせんし半分につめのむべし」と葉と根に分けて記載されています。

 それから数百年の間栽培され続けてきたうこぎは、米沢にとって長い歴史と伝統をもつ由緒ある特産の植物といえます。