雪菜は雪の中で育つ全国的にも珍しい野菜です。従来は「遠山かぶ」の「とう(花茎)」を食していましたが、現在のものは、越後から伝えられた長岡菜との自然交雑から生まれたものと考えられています。9代藩主上杉鷹山が冬の生鮮野菜確保のために奨励したといわれていて、米沢市の上長井地区だけで栽培されてきました。8月下旬から9月上旬に種を蒔き、11月中旬から12月上旬にかけて畑の中で育った雪菜を収穫します。収穫した雪菜を稲わらと土で囲い雪の降るのを待ちます。積もった雪の中で「とう(花茎)」を伸ばし、このとうを食します。
米沢市上長井地区雪菜生産農家
佐藤 了 さん
250年も前から栽培されてきた雪菜。良質な種子を採取するために、完全隔離のビニールハウスで花を咲かせるなど大変手間がかかりますが、上長井地区だけでしか採れない野菜を守っていくことは、ここで生まれた私たちの使命と思って頑張っています。
この雪の下に雪菜が眠っています。
丁寧に掘り出します。
新鮮な雪菜の登場です。
写真提供:レストラン・カフェ「ビストロ13区」